【SQL入門】エンジニア1年目が知っておくべきSQLの基礎知識
エンジニアとしての1年目を迎えると、SQL(Structured Query Language)というデータベース操作言語に触れる機会が増えます。
本記事では、SQL文の基礎から始めて、SELECT、INSERT、UPDATE、DELETEといった基本命令の使い方を解説します。
エンジニアキャリアのスタートにふさわしいSQLスキルの習得に役立つ情報を提供します。
1. SQL文とは
SQL文は「Structured Query Language」の略で、直訳すると「構造化問い合わせ言語」という意味になります。
その意味の通り、リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)とやり取りするための言語です。データベースの操作やクエリの実行に使用され、データの追加、更新、削除、検索など多様な操作が可能です。
エンジニアにとってSQLは重要なスキルであり、データベース操作の基礎となります。
2. SQL文の基本命令
2-1. SELECT
SELECT文は、データベースからデータを取得するための命令です。
特定のテーブルやカラムから必要な情報を抽出することができます。
基本構文は以下の通りです。
SELECT カラム名1, カラム名2, ...
FROM テーブル名;
具体例を見てみましょう。
以下の例では、"employees"というテーブルから"employee_id"と"employee_name"の情報を取得しています。
SELECT employee_id, employee_name
FROM employees;
このクエリを実行すると、指定したカラムの情報が結果として返されます。
SELECT文では、取得したいカラムをカンマで区切って指定し、FROM句の後に対象のテーブル名を指定します。
また、WHERE句を使用することで、条件に基づいてデータを絞り込むことも可能です。
例えば、特定の条件を満たす従業員の情報を取得する場合は、以下のようにWHERE句を追加します。
SELECT employee_id, employee_name
FROM employees
WHERE department_id = 1;
この例では、"department_id"が1である従業員の情報のみが取得されます。
WHERE句を利用することで、特定の条件に一致するデータのみを取得できます。
SELECT文はSQL文の基本的な命令の一つであり、データベースの操作において非常に重要な役割を果たします。
正しいカラムとテーブルの指定、適切な条件の設定を行い、必要なデータを効率的に取得することが求められます。
2-2. INSERT
新しいデータをテーブルに挿入する際に使用されます。
基本構文は以下の通りです。
INSERT INTO テーブル名 (カラム名1, カラム名2, ...)
VALUES (値1, 値2, ...);
具体例を見てみましょう。
以下の例では、"employees"というテーブルに新しい従業員の情報を挿入しています。
INSERT INTO employees (employee_id, employee_name, department_id)
VALUES (1, 'John Doe', 2);
このクエリを実行すると、指定したカラムに対応する値が新しい行としてテーブルに挿入されます。
INSERT文では、挿入する値をVALUESキーワードの後にカンマで区切って指定します。
また、すべてのカラムに対応する値を挿入する場合は、カラム名の指定を省略することもできます。
INSERT INTO employees
VALUES (1, 'John Doe', 2);
この例では、"employees"テーブルのすべてのカラムに対して値が挿入されます。
ただし、カラムの順序に注意して値を指定する必要があります。
INSERT文を使用する際は、正しいテーブルとカラムを指定し、適切な値を挿入することが重要です。
データの整合性を保ちながら新しいデータを追加することが求められます。
2-3. UPDATE
指定した条件に一致する行の値を更新することができます。
基本構文は以下の通りです。
UPDATE テーブル名
SET カラム名1 = 新しい値1, カラム名2 = 新しい値2, ...
WHERE 条件;
具体例を見てみましょう。
以下の例では、"employees"というテーブル内の従業員の給与情報を更新しています。
UPDATE employees
SET salary = 50000
WHERE department_id = 2;
このクエリを実行すると、"employees"テーブルのdepartment_idが2の従業員の給与が50000に変更されます。
UPDATE文では、SETキーワードを使用して変更したいカラムと新しい値を指定します。
また、WHERE句を使用することで、特定の条件に一致する行のみを更新することができます。
このようにして、更新対象の行を絞り込むことができます。
注意点として、UPDATE文を実行する前に、変更内容が正しいか、データの整合性を保つことが重要です。
誤った値を更新するとデータの不整合が生じる可能性があるため、慎重に操作する必要があります。
2-4. DELETE
特定の条件に基づいて、削除したいデータを選択することができます。
基本構文は以下の通りです。
DELETE FROM テーブル名
WHERE 条件;
例を見てみましょう。
"customers"というテーブルがあり、"age"という列が存在するとします。
例えば、年齢が30歳以上の顧客の情報を削除したい場合、次のクエリを使用します。
DELETE FROM customers
WHERE age >= 30;
このクエリは、年齢が30歳以上の顧客の情報をテーブルから削除します。
条件に一致する行が複数ある場合、それらすべてが削除されます。
3. SQL文の基本ルール
SQL文を正しく書くためには、いくつかの基本ルールを守る必要があります。
・テーブル名や列名は適切な命名規則に従うようにします。
わかりやすく、意味のある名前を付けることが重要です。
・SQL文は大文字と小文字を区別しないことが一般的ですが、一貫性を保つためにはキーワードや関数などを一貫して大文字または小文字で書くようにします。
・SQL文の終わりはセミコロンで示します。
セミコロンを忘れずに付けることで、文の終了を明示します。
・インデントやスペースを使ってSQL文を整形することで、可読性を高めます。
クエリや条件文を複数行に分けるなど、見やすい形式で書くことを心掛けましょう。
・セキュリティを考慮し、SQLインジェクション攻撃を防ぐためにプレースホルダやバインド変数を使用します。
ユーザーからの入力を直接クエリに埋め込まず、安全な方法でデータを組み込むようにします。
4. まとめ
エンジニア1年目にとって、SQLスキルの習得はキャリアの成長において欠かせません。
本記事では、SQL文の基本命令(SELECT、INSERT、UPDATE、DELETE)と基本ルールについて解説しました。
これらの命令を理解し、正しく扱うことでデータベースの操作やクエリの作成が可能となります。
また、基本ルールを守り、可読性の高いコードを書くことも重要です。
さらに、セキュリティにも配慮し、SQLインジェクション攻撃から保護するための対策を取ることをお勧めします。
エンジニアとしてのスキル向上を目指すなら、SQL文の習得は必須です。
積極的に学習し、実践を重ねることで、データベース操作において優れたパフォーマンスを発揮できるようになるでしょう。
是非、これらの基本的なSQLスキルを身につけて、自身のキャリアを飛躍させましょう。
本記事がSQLスキルの向上に役立てていただければ幸いです。