【2024年版】ITパスポート試験の難易度は?試験合格のメリットや出題範囲を解説!
ITパスポート試験とは、ITに関する基礎的な知識やスキルを測る国家資格試験です。
近年、ITパスポート試験は、IT業界だけでなく、さまざまな分野で活躍する人々にとっても必要とされる資格になっています。
しかし、実際にITパスポート試験に合格すると、どんなメリットがあるのでしょうか?
この記事では、ITパスポート試験の概要や難易度、合格のメリットについて解説していきます。
ITパスポート試験に興味がある方は、ぜひ最後までお読みください。
1. ITパスポート試験の概要
ITパスポート試験とは、情報処理推進機構(IPA)が実施している、ITに関する基礎的な知識やスキルを測る国家資格試験です。
この試験に合格すると、ITの活用能力や理解度を証明することができます。
1-1. 注目されている理由
ITパスポート試験は、IT業界だけでなく、さまざまな分野で活躍する人々にとっても求められる資格になっています。
その背景には、経済産業省が推進するDX(デジタル・トランスフォーメーション)が進み、ビジネスにおいて、非エンジニアであってもITの知識やスキルが不可欠になってきたことが挙げられます。
ITパスポート試験は、ITに関する一般的な基礎知識を身につけて、企業のDXに対応できるだけでなく、ビジネスとしてITを活用する方法や、経営や法務などの分野にも触れることができます。
1-2. ITパスポートの出題範囲
ITパスポート試験の出題分野は、ストラテジ系(経営全般)、マネジメント系(IT管理)、テクノロジ系(IT技術)の3つに別れており、それぞれの分野について、基礎知識や用語、法規制などが問われます。
ITパスポートの出題範囲について、解説します。
1.ストラテジ系(経営全般)
ITをビジネスに活用するための経営戦略やシステム戦略、企業活動に関わる法務などを問う分野です。
この分野では、ITの役割や価値、経営環境や競争力の分析、システムの企画や要件定義、契約や法律などに関する知識が必要です。
2.マネジメント系(IT管理)
ITを効率的かつ安全に運用するためのプロジェクトマネジメントやサービスマネジメント、システム開発技術やシステム監査などを問う分野です。
この分野では、プロジェクトの計画や管理、サービスの提供や改善、開発プロセスや手法、監査の目的や方法などに関する知識が必要です。
3.テクノロジ系(IT技術)
ITの基礎理論やコンピュータシステム、技術要素などを問う分野です。
この分野では、数学や論理学、アルゴリズムやプログラミング、コンピュータやネットワークの構成要素や機能、情報デザインやデータベース、セキュリティなどに関する知識が必要です。
1-3. ITパスポートの受験資格
ITパスポートは、受験資格や年齢制限がなく、誰でも受験できます。
受験料は10,500円(税込)で、iパスWebサイトから申し込みが可能です。
また、受験日や受験会場なども同サイトから確認することができます。
試験は、CBT方式(コンピュータを使った試験)で行われ、出題数は100問で、うち92問が採点対象です。
試験時間は120分で、出題形式は多肢選択式(四肢択一)となります。
2. ITパスポート試験の難易度
2-1. 合格率は50%前後
ITパスポート試験の合格率は、過去10年間で平均して50%前後となっています。
これは国家試験としては比較的高い水準であり、難易度はそれほど高くないと言えます。
しかし、受験者の半数以上が不合格ということも事実です。
特にITに関する知識や経験が少ない方は、しっかりと対策をする必要があります。
2-2. 合格基準は60問以上正解
ITパスポート試験の合格基準は、総合評価と分野別評価の両方を満たすことです。
総合評価は、採点対象の92問中60問以上正解することです。
分野別評価は、各分野(ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系)の正解率が50%以上であることです。
つまり、全体的に高得点を取るだけでなく、各分野をバランスよく理解していることが求められます。
2-3. 必要な勉強時間は100~180時間
ITパスポート試験に必要な勉強時間は、個人差がありますが、おおよそ100~180時間と言われています。
IT知識のない人の場合は180時間、基礎知識がある場合は100時間が目安です。
また、受験日を決めてから逆算して勉強計画して、受験日の約3~6ヶ月前から勉強を始めることがおすすめです。
3. 試験合格のメリット
ITパスポート試験に合格することでどんなメリットがあるのでしょうか。
ITパスポート試験合格のメリットを4つ紹介します。
3-1. ITの基礎知識が身につく
ITパスポート試験の出題範囲であるストラテジ系(経営全般)、マネジメント系(IT管理)、テクノロジ系(IT技術)の3つの分野におけるITの基礎知識を身につけることができます。
また、ITの基礎知識を身につけることで、怪しいメールやウイルスに対する対策や、個人情報の漏洩や不正利用を防ぐ方法など、自分の身を守ることもできます。
インターネットやスマートフォンなど、私たちの生活やビジネスに欠かせないIT技術の仕組みや使い方を理解することで、効率的かつ安全にITを活用できるでしょう。
3-2. 上位資格の取得の足がかりにできる
ITパスポート試験は、IT資格の「入門」という位置づけでありながら、幅広い分野に関係する試験でもあります。
そのため、ITパスポート試験に合格することで、上位資格の取得の足がかりにできます。
上位資格としては、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験などがあります。
これらの試験は、より専門的なIT知識やスキルを問う国家資格試験です。難易度は高くなりますが、合格すればより高いレベルのIT人材として認められます。
3-3. 就職や転職に有利になる
ITパスポート試験は、国家試験であることから知名度も高く、一度資格を取得してしまえば永久的に有効となります。
ITパスポート試験に合格していることは、ITの基礎知識だけでなく、社会人としての基礎知識やコンプライアンスを身につけていることの証明になります。
試験内容には、会社経営に関わることや法律、リスク管理などが含まれており、これらの知識は、IT業界だけでなく、さまざまな業界で活躍する人々にとっても必要とされるものです。
また、ITパスポート試験は国家資格なので、履歴書やエントリーシートに書くことができます。
特に未経験からIT業界に飛び込もうと考えている方は、資格があることで有利に働くケースも多くあります。
3-4. 補助金や手当がもらえる
ITパスポート試験を取得することで、補助金や手当がもらえる可能性もあります。
大学(専門学校)によって補助制度の内容は異なりますが、受験料を免除してくれるケースもあります。
また一部の企業によっては、受験料を全額負担する、一時金を支給するといった手当がもらえる場合もあります。
4. まとめ
ITの知識やスキルは、現代のビジネスシーンにおいて必須となっており、この資格を持っていることで、多くの場面でアドバンテージを持つことができます。
特に、IT業界への就職や転職を考えている方、または自身のスキルアップを目指している方にとって、ITパスポート試験は大きな武器となるでしょう。
この試験に合格することで、ITの基礎知識を証明するだけでなく、上位資格の取得やキャリアアップの足がかりとしても活用することができます。
ITパスポート試験に興味を持った方は、ぜひ挑戦してみてください。
試験の勉強を通じて、ITの世界がより身近に感じられることでしょう。