【プログラミング初心者】PHP

公開日: 2025/1/10

PHPについて

1. PHPとは


PHPは、主にWeb開発に使用されるスクリプト言語であり、動的なwebページを生成するための言語として広く使われています。


PHPの特徴として、動的なページの作成を得意としていること、コンパイルが不要でスピーディーに処理出来ることなどが挙げられます。

加えて、データベースと連携させやすいという点から幅広いジャンルのページ作成に使われています。

1-1. コンパイルとは

特定のプログラミング言語を用いて記述されたコンピュータープログラムを他の言語を用いて記述された同じプログラムに形を変えること。

コンパイラはこのタスクを実行するソフトウェアのことになります。


人間の言葉で書かれたコードを「ソースコード」と呼びます。

このソースコードはコンピュータ側では理解できないため、「オブジェクトコード(バイナリコード)」に変換する必要があり、その変換作業のことを「コンパイル」と言います。

1.動的なページが作成可能

動的なページとは、ユーザーの操作状況に合わせて、内容や表示を変化させるページを指します。

 ・書き込みが反映される掲示板

 ・購入履歴やプロフィールによって表示コンテンツが変化するECサイトなど


動的なページを作成する際は、データベースやブラウザなどから取集したデータを基に、表示内容を生成するプログラムが必要です。

この時必要になるのが、サーバー側動作処理を実装する「サーバサイド言語」です。

PHPはサーバサイド言語の1つであり、動的なページを開発してきた実績を持っています。


なお、動的ページに対して、いつ、どんなユーザーがWebページを訪問しても、あらかじめ決められた内容が表示されるページを「静的なWebページ」と言います。

 ・サービス紹介ページ

 ・企業Webサイトの会社概要やIR情報など

2.データベースと連携させやすい

データベースとは、膨大なデータを効率よく管理する仕組みを指します。

主なデータベースシステムとしては「MySQL」や「PostgreSQL」などが挙げられますが、PHPはこれらと簡単に連結でき、PHPから直接データベースを扱えるため、Webページやアプリに使用する各種データを効率的に扱えます。

3.幅広いサービスの開発に使われている

SNSをはじめインターネット百科事典サービスや旅行予約サイトなど幅広いジャンルのサイトの開発に用いられています。

 ・Facebook(現在は独自プログラミング言語を使用)

 ・Wikipediaなど

2. PHPの基本構文

1.計算

echo 1+7;
?>

echo 数字+数字;で実行をすることにより計算をすることが出来る


2.変数を使う

$greeting='Hello world';
echo($greeting);
?>

$greetingという変数に'Hello world'という値を入れ、$greetingを表示するという内容になっています。

データの入れ物である変数$greetingには'Hello world'というデータが入っているため、このコードをブラウザで開くとHello worldと表示されます。


3.文字列に変数を含める場合はダブルクォーテーションで囲む

シングルクォーテーションとダブルクォーテーションの違い

 ・シングルクォーテーション:文字列の変数を変数値に変換しない

 ・ダブルクォーテーション:文字列内の変数を変数値に交換する

$score=80;
echo"点数は{$score}です。";
echo'
';//改行
echo'点数は{$score}です。';
?>


ダブルクォーテーションで囲んだ文字列は変数の値が出力されるのに対し、シングルクォーテーションでは変数がただの文字列として表示されます。

文字列内で変数の値を表示することを「変数展開」といいます。

変数展開をしたい場合は文字列をダブルクォーテーションで囲み、変数を{}で囲みます。


変数展開をする場合はダブルクォーテーション、そうでない場合はシングルクォーテーションを使います。

4.HTML内にPHPを埋め込む

PHPの使い方の大きなポイントとして、HTML内にPHPのプログラムを組み込むことができるという点があります。

この特性によって、Webページにアクセスした人や状況に応じて表示するテキストなどを変えることができます。

3. PHPでできること


WebアプリやSNS、予約システム開発など、PHPが得意としている分野は以下の7つです。

自社が開発したいサービスはどれに近いのか、PHPのどのような特性を使えば各サービスを開発できるのかを、まとめて解説します。

1.Webアプリの作成

PHPを使えば、必要な機能をひととおり備えたWebアプリを作成できます。

Webアプリの多くは、ブラウザ上で機能するスクリプト言語「JavaScript」と連携してサーバの処理を行っています。

PHPはサーバサイドの処理に特化しているため、Webアプリで重要なサーバ側のプログラムを記述するのに適しているのです。

2.SNSの作成

Facebookだけでなく、X(旧Twitter)もPHPで開発されています。

SNSでは、ユーザー情報の登録や削除、更新といった機能をはじめ、コメントやコンテンツの投稿・メッセージのやり取り・グループ作成といった機能が必要です。

PHPを使えば、SNSに必要な機能をひととおり開発できます。中でも、投稿・削除・編集システムがついた掲示板のような機能は、PHPとデータベースの知識だけでも開発可能です。

3.Web予約システムの開発

宿泊施設をはじめ、レストランや航空券、アミューズメント施設などを利用する際に使う予約システムもPHPで開発可能です。

PHPであれば、連携したデータベースから日付・時間指定機能や空席状況といった必要な項目を連携して取得できます。

4.ECサイトの作成

PHPでは、商品を購入するシステムやブックマーク登録機能、決済処理システムを開発可能です。

これにより、楽天やAmazonのようなECサイトも作成できます。

売上管理システムや在庫管理システムなども実装できるため、ECサイトを管理する場面でも役立ちます。

ECサイト専用のCMSである「EC-CUBE」も、PHPで開発されています。

5.ブログの作成

ブログは、代表的な動的コンテンツの1つです。

記事の投稿機能をはじめ、コメントの表示・投稿・編集機能をPHPでまとめて実装できます。

また、新着記事、関連記事などのリンクを記事一覧ページの一番上に自動で表示するといったことも、PHPを使えば実現できます。

WordPressをはじめとしたCMSもPHPベースで開発されており、PHPを使いこなせれば自作のCMS・ブログツールも開発できるようになります。

6.お問い合わせフォームの作成

Webサイトでよく見かける、お問い合わせフォームもPHPで作成可能です。

必要事項を入力して送信ボタンをクリックすると、「送信しました」というメッセージが表示されたり、入力したメールアドレスに自動で確認メールを送信したりする一連の流れをすべてPHPで実装できます。

7.検索機能の作成

検索機能は、Webサイト内から目的の情報を絞り込む機能です。

賃貸情報サイトやレシピ検索サイトなど、大量の候補の中からユーザーが欲しい情報を探すWebサイトによく用いられています。

PHPを使った検索機能を備えたWebサイトとして

 ・ぐるなび

 ・Retty

などがあります。