【IT転職】インフラエンジニアになりたい人必見!仕事内容、必要なスキル・資格をまとめて紹介!!

公開日: 2023/8/30 更新日: 2023/8/2

突然ですが皆さん、ITエンジニアにも大まかに分類すれば2つの職種があることをご存知でしょうか?

一つは、アプリケーションやシステムなどソフトウェアの開発を行うシステムエンジニア。

そして、もうひとつはITの裏側、すなわちアプリやシステムを動かす根幹となるためのサーバやネットワークなどの設計、構築、保守・運用を行うインフラエンジニアです。


今回は、なかなか実態が想像しにくいインフラエンジニアの業務内容について紹介、そしてインフラエンジニアになるための必要なスキルや向いている人の特徴などを解説していきます。

1. この記事を読むのにおすすめな人


この記事は以下のような人におすすめです。

・インフラエンジニアが何かよくわかっていない人

・システムエンジニアからインフラエンジニアへの転職を考えている人

2. インフラエンジニアとは


インフラエンジニアとは、サーバやネットワーク、データベースなどの設計、構築、保守・運用を専門とするエンジニアのことです。

そもそもインフラとは、英語の"infrastructure"のことを指しており、「下支えするもの」「下部構造」を指す観念的な用語です。

現実世界では水道や電気、道路などを指しますが、ITの世界ではシステムを動かすための基盤であるサーバやネットワーク、データベースなどを指します。


つまり、ITインフラはどのようなシステムやアプリでも動作に必要となる重要な基盤であり、ITインフラを整備できるインフラエンジニアはIT業界全体で需要が高い職種になります。

2-1. サーバエンジニアとの違い

インフラエンジニアは、サーバやネットワーク、データベースなどのITインフラ全般を扱うエンジニアを指すのに対して、サーバエンジニアはサーバーの構築や運用・保守を専門にするエンジニアを指します。

そのため、インフラエンジニアを細分化した職種の一つとしてサーバエンジニアが存在すると言えますし、インフラエンジニアをゼネラリスト、サーバエンジニアをスペシャリストと捉えることもできます。


業務上の違いとして、一般的にサーバエンジニアはインフラエンジニアよりもサーバの専門家と考えられているため、適切なサーバの設計やOSについての深い理解、サーバに保管されるデータ保護のためのセキュリティ対策などインフラエンジニアよりも高度な設計、構築を任されることが多いです。

それに対し、インフラエンジニアは全般的な知識を持つことからプロジェクトマネージャなどの現場の統括を任されることがあります。

2-2. ネットワークエンジニアとの違い

前述した通り、インフラエンジニアがゼネラリストであるのに対して、ネットワークエンジニアはネットワーク機器の選定や設計などを専門にするエンジニアを指します。

そのため、サーバエンジニアと同様にスペシャリストであると言えるでしょう。


業務上の違いとして、一般にはネットワークエンジニアはインフラエンジニアよりもネットワークの専門家と考えられているため、顧客の予算を踏まえた上でのスイッチングハブやルータの設置個数や利用人数に応じたネットワーク規模の最適化などのインフラエンジニアよりも高度な設計、構築を任されることが多いです。

3. 仕事内容


ここからはインフラエンジニアの仕事内容について紹介していきます。

大まかに分けると「設計」、「構築」、「保守・運用」の3段階に分けることができます。

3-1. 設計

顧客からの要望や予算を聞き、それに合わせて提供する製品を具体的に考えていく段階が「設計」です。

顧客からヒアリングし、顧客の要望を具体的にしていく段階を「要件定義」といい、この段階も設計に含まれます。

要件定義後は、使用するサーバやインストールするアプリケーションの種類、バックアップの方法、ネットワーク構築のための機器選定などを行い、顧客に再度提案します。

なお、これらの内容は今後の指針となるため、設計書として記録されます。

3-2. 構築

前段階の設計で決めた内容に従って、実際にITインフラを組み立てていく段階が「構築」です。

設計書の通りにインフラ機器を設置していき、それぞれを繋げていきます。

また、サーバへのソフトやデータベースのインストールなどもこの段階で行います。

構築後は、要件定義通りに稼働するか、重大なバグが混入していないかなどのチェックを行い、顧客へ納品をします。

3-3. 保守・運用

製品を納品した後、ほったらかしにはできません。

納品された製品が24時間365日安定して稼働しなければ、顧客は製品を利用して安定した業務を行うことができず、多大なる損害が発生してしまいます。

そこで、顧客のアフターサポートを行う段階が「保守・運用」です。

納品した製品に重大な負荷がかかっていないかを日々監視し、安定した稼働が続けられるように定期的にメンテナンスをします。

また、製品の故障などが起きた場合には現場に駆けつけ、復旧作業なども行います。

4. 必要なスキル


ここではインフラエンジニアに必要なスキルを紹介します。

4-1. サーバ、ネットワーク、データベースの知識

業務を行う上でマストとなる知識です。

顧客の要望に応じた適切なサーバやネットワーク機器、データベースの選定などを行うのにこれらの知識は欠かせません。

これらの知識は後述する応用情報技術者試験、情報処理安全確保支援士試験、ネットワークスペシャリストなどの資格を取得することで客観的な知識量の証明ができます。

4-2. クラウドサービスに関する技術、知識

近年、オンプレミス型のサービスからクラウドサービスへの移行が行われています。

AWS(Amazon Web Services)やMicrosoft Azureの知識や技術を持つインフラエンジニアは、今後も需要が高くなり続けると考えられるため、勉強をしておくと良いでしょう。

4-3. 設計力

常に安定して稼働する製品を提供するためにはあらゆるリスクを想定した設計をすることが必要です。

顧客が要求する動作を常に保証できる設計をする力を身につける必要があります。

設計力に関しては、実際に業務についてから学ぶことが多いかと思いますが、自分自身でサーバを借り、簡易的な通信をするインフラシステムを個人的に開発してみるのもいいでしょう。

実際に開発ができればポートフォリオにして、転職の際に企業にアピールすることができます。

4-4. ヒアリング力

どの職種にも言えることですが、顧客の要望を叶えてお金をいただくのが基本の流れです。

自分が作りたいシステムを作るのではなく、顧客が望んでいるものを作る必要があります。

そのためにも、顧客の潜在的要望を聞きだし、それらを言語化してまとめるヒアリング力も欠かせません。

5. インフラエンジニアへ転職する際に役立つ資格


ここではインフラエンジニアに転職する際に持っていると有利に働く資格を紹介します。

5-1. 応用情報技術者試験

IPAが実施する試験の一つで、プログラミングやネットワーク、データベースなど、IT エンジニアに必要な応用的な知識を保有していることが認められる国家試験です。

IT業界の登竜門とされる基本情報技術者試験の次に難易度が高い資格に位置づけられています。


試験は午前問題、午後問題と分かれており、午前の部は全60問の四肢択一式、午後の部は多肢択一や記述回答の長文読解式で、ネットワークやセキュリティ、アルゴリズムなどの高度な知識が求められます。


非IT業界からIT業界に新しく転職する際には基本情報技術者試験で十分なことが多いですが、既にIT業界で働く20代後半、30代前半のエンジニアが他のIT企業へ転職する際にはキャリアアップの面で大きく有利に働くことが多いです。

5-2. 情報処理安全確保支援士試験

IPAが実施する試験の一つで、サイバーセキュリティについての知識や技術を持ち、専門家として活用できる能力を保有していることが認められる国家試験です。

先程紹介した応用情報技術者試験の上位資格として位置づけられています。

セキュリティについての知識を証明できるため、ネットワークやサーバなどのインフラ機器を全般的に扱うインフラエンジニアにはネットワークスペシャリストなどの専門的な資格より優先したい資格です。

転職する際にキャリアアップの面でかなり大きく有利に働くため、余裕があれば取得しておきたい資格です。

5-3. ネットワークスペシャリスト試験

IPAが実施する試験の一つで、ネットワークについての知識や技術を持ち、専門家として活用できる能力を保有していることが認められる国家試験です。

先程紹介した情報処理安全確保支援士試験と同じレベルの資格として位置づけられています。

転職する際にキャリアアップの面でかなり有利に働くため、余裕があれば取得しておきたい資格です。

6. インフラエンジニアに向いている人


最後にインフラエンジニアに向いている人の特徴を2つ紹介します。

6-1. 勉強をし続けられる人

IT業界は技術の進歩が目覚ましく、常に新しい技術が登場します。

最近で言えば、AWSやAzureなどのクラウド技術の登場が大きな例です。

今自分が持つ技術に満足せず、常に最新の技術動向を追い、勉強し続けられる人はインフラエンジニアとしての価値を上げ続けられるでしょう。

6-2. たくさんの人を裏側から支えたい人

ITインフラはユーザの目に触れづらい部分です。

しかし、特定の人しか使うことがないアプリやシステムよりも、それらをまとめて根幹から支え続けるITインフラは、より多くの人を裏側から支えているといえるでしょう。

「縁の下の力持ち」として現代社会を支えたいという人は間違いなくインフラエンジニアに向いています。

7. まとめ

本記事では、インフラエンジニアの概要、業務内容、必要なスキルや資格、向いている人の特徴について解説しました。

ITインフラは現代社会において、多くのITサービスを支えるための重要な基盤です。

また、今後も技術は発展し続けていくため、需要が高まり続ける職種であるといっても過言ではありません。

この記事を読んで、インフラエンジニアに少しでも興味を持っていただければ幸いです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。