データベースエンジニアの仕事内容や求められるスキルをご紹介!
データベースエンジニアとはデータベースと言う膨大なデータを管理するためのツールを扱うスペシャリストのことを指します。
データベースは、アプリケーション開発やシステム開発にとってなくてはならないツールとなります。
アプリケーションやシステムは必ずデータベースと連携して動作しています。
具体的には、顧客情報を管理したりマスター情報と呼ばれるアプリケーションで使う設定値を管理したりしています。
データベースは各テーブル間の整合性を保つ必要があります。
そのためにはデータベース設計を行う必要があります。データベース設計は、プログラム開発やプログラム設計と同じくらい重要な役割を担っており、専門性が必要とされます。
そこで今回はデータベースエンジニアの仕事であったり、必要なスキルや知識をご紹介していきます。
データベースエンジニアを目指している場合は、ぜひこの記事を見て参考にしてください。
1. データベースエンジニアの仕事
データベースエンジニアとは上記でも述べましたが、データを管理するツールとしてのデータベースを設計開発したり管理運用していくエンジニアとなります。
高い専門性が求められます。
データの整合性を確立するだけではなく、データアクセスの際の性能検証まで担保しなければならず、仕事内容は幅広くなります。
また、データベースのツールによって特性が異なるため、そもそもデータベースのツールとして何を使うかと言うところから計画を立てていきます。
具体的なツールとしてOracleであったりPostgreがあります。
1-1. 設計、開発
データベースエンジニアは、システム導入の際にデータベース設計を行います。
その設計の前提となっているのは、データを管理する種類やデータ件数が前提となっております。
種類や件数は顧客によって変わるので要件定義工程で確定します。
また同様にアクセス時間などの非機能要件も要件定義工程で確定します。
設計工程ではその要件を満たすようにデータベース設計を行っていきます。
具体的なデータベース設計とは、データを管理するテーブルの制約やER図と呼ばれる他のテーブルとの関係性を確定していくことです。
またテーブル内のカラムと呼ばれる、テーブル内で持つ情報の具体的な文字列の長さや文字の種類も確定していきます。
テーブル間でデータの整合性を保つ必要がありますので、この工程がとても大事になります。
設計が終わると今度は開発になりますが、ここで設計通りにデータベースを構築していきます。
データベースツールは上記で述べた種類だけではなく、バージョンによっても動きが変わったりします。
そのため、システム開発に適したバージョンであったりデータベースパラメーターと呼ばれるデータベースを管理するにあたって、必要なパラメーターも、事前に設計した上で、その通りに設定していきます。
1-2. 管理
続いてデータベースの管理についてご紹介します。
データベース管理といっても様々な観点がありますが、例えばスキーマと呼ばれるデータベースオブジェクト全体が含まれたものをご紹介していきます。
スキーマとユーザは、ほぼ同じ意味ですがアクセスするためにはパスワードが必要となります。
そのパスワードの具体的な設定値やパスワードの有効期限等セキュリティ要件によって設定値を変更する必要があります。
また、データベース上で文字コードの設定を変更することができ、アプリケーションによって正しい値を設定する必要があります。
また「時間」1つとってもタイムゾーンの設定であったり時間の精度をどこまでもつかによって設計も変わってきます。
またテーブル内のデータを削除することなく、いつまでも保持していると容量が逼迫してしまいます。
保持期間を設定して定期的に削除することで、システムの安定稼働につながります。
このように、データベースは設計だけではなく管理面においても高いスキルが求められるのです。
1-3. 運用保守
無事に設計開発が終わり、ユーザにシステム導入ができたとしても、その後は運用保守と呼ばれるフェーズに入ります。
運用、保守とは導入したシステムが正しく稼働しているかどうかを確認したり、ユーザからの問い合わせに対して回答したり、必要に応じて追加開発を行ったりすることを指します。
当然ですが、システムが止まってしまうと、業務に多大な影響を及ぼしてしまうため、運用保守と言うフェーズも今後の安定した取引のためには必要となります。
データベースエンジニアとしての運用保守で言うと、定期的なパフォーマンスチューニングが挙げられます。
データ量の増加によってアクセス時に時間がかかってしまったりすることがあります。
それがそのままシステムの性能となりますので、定期的なメンテナンスが必要となるのです。
具体的にはOracleで例に上げると統計情報と呼ばれる隙間全体でのデータ上の統計がありますが、これを放置してしまうとパフォーマンス低下につながります。
データベースエンジニアは適切に統計情報を取得してパフォーマンスを維持しなくてはなりません。
2. 必要なスキル、知識
ここでは、データベースエンジニアに必要なスキルや知識をご紹介します。
いずれも必須のスキルですので、下記を参考にしてください。
2-1. 勉強し続ける能力
システムエンジニア全体に言えることですが、常に新しい技術が入ってきます。
データベースエンジニアも例外ではなく、例えばデータベースのバージョンが上がった場合は、新しい機能も増えることになります。
また既存の機能に脆弱性が発見されたことにより非推奨となってしまう場合もあり、常に知識をアップデートしなければなりません。
また、違うデータベースツールをさわる場合はその独自のSQL構文であったりルールに従う必要があります。
場合によっては、OSの組み合わせに制約があったりするので、データベースツールだけにとどまらず、ミドルウェアやハードウェアの幅広い知識が必要となります。
これらの知識を習得するためには、勉強し続ける必要があります。
2-2. 高い専門性と幅広い視野
データベースエンジニアはデータベースと言うツールのスペシャリストでなくてはなりません。
システムのデータを扱う重要任務を任されているため、データの整合性が保てなかったり、意図せず削除してしまうのをシステム的に防ぐ必要があります。
そのためにはデータベースの設計が重要で、データベースツールの特性も考慮に入れた上で設計、開発する必要があるため高い専門性が必要となります。
また、ユーザからの要件に従ってデータを取り扱うため、様々な場合を想定する必要があります。
例えばユーザの誤操作による整合性担保ができなかったり、意図しない操作が行われないように、データベース側で設計開発する必要があります。
そのためデータベースエンジニアはデータベースに留まらない幅広い視野が必要となります。
特にセキュリティについての知識は必須です。
不正アクセスによるデータの流出は甚大なダメージを与えてしまいます。
その場合、システムの開発元にも責任が及びますので、知識が必要不可欠となり、結果的に幅広い視野が必要となります。
3. まとめ
データベースエンジニアの具体的な仕事内容や必要なスキル、知識をご紹介しました。
データベースエンジニアは、専門性が高い仕事であり、システム開発においても重要な役目を果たします。
データベースの種類によってもSQLであったりオブジェクト等が変わるので幅広い知識が必要となります。
またデータベースのバージョンが上がれば上がるほど新しい機能も増えるので、常に勉強し続ける必要があります。
このような形でシステムエンジニアに共通して言えることですが、データベースエンジニアもまた仕事を続けるために勉強し続ける必要があるのです。
勉強した上で具体的な案件で設計や開発、保守運用を行うことで、スキルが身に付いていきます。