IoTについて

公開日: 2025/4/10

最近よく見聞きするIoTについて解説していきます。

1. そもそもIoTって何?


IoTとは、さまざまなモノがインターネットにつながる仕組みのことです。

読み方は「アイ・オー・ティー」で、Internet of Things(インターネット・オブ・シングス)を略した言葉になります。

パソコンやスマートフォンだけではなく、冷蔵庫やエアコンなどの家電製品やテレビや車などのモノがインターネットに接続されることにより、私たちの生活が便利になっていきます。

コンピュータは小型化され安価になったことにより、自宅や街中、職場など様々な場所にあるものに搭載され、インターネットに接続されるようになりました。

様々なモノがインターネットに接続されることにより、遠隔での状況確認や操作が可能となってきています。

2. IoTの意味と定義

IoTは「モノのインターネット」を意味します。

ここでいう"モノ"とは、具体的には"ありとあらゆるモノ"です。

IoTの定義は"モノ"がインターネットに接続することを活用した取り組みのための総称のことです。

センサーやルータや、監視カメラなどの他、最近はインターネットを介して遠隔制御できる家電製品なども含まれます。

これまではインターネットに接続されているモノといえば、パソコンやスマートフォン、タブレット端末でした。

しかし、現在ではありとあらゆるモノがインターネットに接続できるようになりました。

外出先でも温度調整ができる機能のあるエアコンや、自動で掃除をしてくれる掃除機ロボットなどの家電製品が、すでに実用化され利便性が向上しています。

3. M2M(Machine to Machine)との違い

IoTという言葉が普及する以前にも、「M2M(Machine to Machine)」というモノ同士を接続する手法がありました。

簡単に両者の違いを説明すると、M2Mは機械同士がセンサーネットワークなどで相互に情報をやりとりするだけでインターネットには接続しません。

一方、IoTはモノが通信機能を保有しているため、情報をインターネット経由で送受信することができます。

4. IoTのシステムに必要な要素


https://www.otsuka-shokai.co.jp/erpnavi/category/manufacturing/sp/solving-problems/archive/220415-02.html

「デバイス(センサー含む)」「ネットワーク(インターネット含む)」「アプリケーション(サーバ含む)」の3つの仕組みがあれば、どこでも実現できると言えます。

モノ(デバイス)に搭載されたセンサーと、通信機能を搭載したIoT機器から収集されるデータはクラウド環境のサーバーに蓄積されます。

データを分析し、見える化することにより、これまでの人間が気が付かなかったことに気がつくようになり、新しいサービスや仕事が生まれてきています。

5. IoTの普及


IoTの普及が進む理由には、大きく分けて3つあります。

1.IoT導入にかかるコストの低下

昔は高価だったセンサーや通信チップは、近年、コストが下がりつつあります。

IoT製品はモノからセンサーでデータを取得するため、センサーや通信チップが不可欠です。

通信機器のコストが下がったことで、多くの企業がIoT製品に参入できるようになりました。

その結果、消費者にとってもIoT製品を購入しやすく、手に取りやすい環境が整っています。

2.機器のサイズダウン技術の発達

センサーや通信チップは技術の発達により、昔に比べて縮小・軽量化が進んでいます。

ただ小さくなっただけではなく、小さくても十分に性能が発揮できます。

サイズダウンによって、時計やリストバンドなど小さな製品にも搭載が可能となり、スマートウォッチなど身に着けるウェアラブル機器も登場しています。

3.スマートフォンの普及

世界中の多くの人がスマートフォンを持ち歩いています。

そのため、スマートフォンを起点にしてさまざまなIoTの仕組みを構築できるようになり、スマートフォンを使ってIoT製品の操作が簡単に行えるようになりました。


例えば、家の中にIoT製品のビデオカメラを設置すると、スマートフォンから家の中の様子をリアルタイムでチェックできます。

防犯のための監視用としてはもちろん、留守中のペットの動きを見守ったり、子供の帰宅状況を把握したりと、さまざまなシチュエーションに活用できます。

6. IoTの活用例


1.IoT家電(スマート家電)

インターネットと接続し、さまざまな機能を持つのが「IoT家電」です。

外出先でも電源のON/OFFや温度調節など遠隔操作のできるエアコンや、食材の減り具合を検知する冷蔵庫、部屋にいるペットの様子を確認できたり、防犯の役割もするカメラなど様々な種類のIoT家電があり、非常に利便性が高いことが特長です。

スマートスピーカーと連携してコントロールできる家電が多いので、声だけで操作できるのも魅力のひとつです。

家事を楽にしてくれるIoT家電は、私たちにとって身近な存在となりつつあります。

2.スマートロック

スマートロックは、スマートフォンからカギの操作ができます。

外出先からでもカギの施錠や解錠が可能で、カギの閉め忘れがなくなり防犯になります。

また物理鍵ではないので、鍵の紛失の心配もありません。

ハンズフリー解錠に対応している商品であれば、両手に荷物を持っていても手を使わずに解錠可能です。

スマートロックを活用すれば、場所の時間貸しなどで利用されるシェアリングエコノミーなどのサービスが発展するでしょう。

3.ウェアラブルデバイス

ウェアラブルデバイスは、腕時計や指輪など、身体に装着するものです。

センサーによって身体の動きや心拍数、睡眠解析などの情報を計測できます。

身体の状態が把握できるので、健康管理をするうえで便利です。

海外を中心に医療の分野でも注目を集め、ウェアラブルデバイスで取得したデータを利用し、新たな医学の研究報告や臨床試験の報告も増えています。

またスポーツの分野では、選手の身体のコンディションを計測しトレーニングで活用しています。

7. IoTの課題


IoTには、生活を革新していくメリットがありますが、同時に注意すべきデメリットもあります。

IoTのデメリットには、セキュリティ面での課題がよく取り上げられます。

インターネットを利用する以上、コンピュータウイルスへの感染や、情報漏洩の心配はゼロにできません。

IoTは、日常生活のデータから膨大な個人情報が関わるので、不正アクセスからの防衛、セキュリティ面の強化は必要不可欠です。


セキュリティ面の強化には、もちろんIoT製品を販売する企業や、法整備をおこなう行政にも責任はあります。

しかし、個々のユーザーにも、セキュリティ面でのリテラシー(理解する能力、操作する能力)がなければ、自分を守ることはできません。

IoTの普及においては、生活の利便性や快適さに目を向けるだけでなく、IT環境の変化にあわせて自身を変えていく必要性にも注目しなければいけません。

8. 最後に

IoTは生活においてなくてはならない存在となりました。

今後さらに発展して生活を豊かにしてくれることでしょう。

最後まで、読んで頂きありがとうございました。