SOAPについて知ろう

公開日: 2025/4/1

皆様、SOAPというワードを耳にしたことはありますか。

私はこの記事を作成する前まで恥ずかしながら知りませんでした。

今回はSOAPについてどういったものなのか調べてまとめてみました。

1. SOAPとは


SOAP(ソープ)とはSimple Object Access Protocolの略になります。
※ただし、現在この頭文字は当てはまらなくなった模様

Webサービス間でデータのやり取りを行うためのプロトコルです。

メッセージの記述をXML(eXtensible Markup Language)、データ伝送を主にHTTP(HyperText Transfer Protocol)を用いており、Webサービスの提供や利用に適しています。

SOAPメッセージは、XMLで記述されたデータの塊であり、ヘッダーとボディの2つの主要なセクションで構成されます。

ヘッダーには、メッセージの属性や認証情報などの追加情報が含まれており、ボディには実際のデータが含まれています。


SOAPの歴史は1999年にアメリカのマイクロソフト社が提唱したもので、2000年5月にW3C(World Wide Web Consortium:Web技術の標準化を行う非営利団体)が最初の標準規格を勧告しました。

2000年代前半には企業システムのWebサービス化とともに製品への対応も進みました。


主な目的として、異なるプログラム言語やプラットフォームを持っているシステム間でも、スムーズに情報を交換することにあります。

これにより、システム同士の連携や統合が容易となり、より柔軟なウェブサービスの提供が可能となります。

■SOAPのメリット

 ・XMLによる柔軟なデータ表現ができる

 ・WSDL(Web Services Description Language:Webサービスを外部のソフトウェアから接続・利用するための言語)による使用の記述により、Webサービスの実現が容易にできる

 ・SOAPにはセキュリティ機能が備わっているため、HTTPSを利用することで安全に通信することができる

■SOAPのデメリット

 ・XMLを扱うための処理コストが高くなってしまう

 ・データ量が大きくなってしまう

 ・仕様が複雑であるため、学習コストが多くかかってしまう

2. SOAP通信を実装するための準備


1.SOAP通信で使用するプロトコルやツール

SOAP通信で使用するWebサービステストツールには、SOAPUIやPostman、firefoxのプラグインであるRESTClientなどがあります。

これらのツールを使用することで、SOAP通信のリクエストやレスポンスを簡単に作成したり、テストを実行することができます。

2.SOAP通信で使用するXMLの基礎知識

SOAP通信で使用するXMLは、タグと属性からなる階層構造を持つデータ形式です。

SOAP通信を理解するにあたり、以下の単語を知っておく必要があります。

 ・DTD(Document Type Definition)

 XML文書の構造と要素の定義を規定するための規格です。
 DTDは、XML文書が特定の文法や構造に従っているかどうかを定義し、文書のバリデーション(検証)に利用されます。

 ・XML Schema

 XML文書の構造やデータ型を定義するための言語であり、DTD(Document Type Definition)の代替として導入されています。
 W3C(World Wide Web Consortium)によって標準規格として策定され、XML文書のバリデーションや検証に利用されます。

3. SOAP通信の流れ


1.SOAPリクエストとレスポンス

クライアント側がサーバー側に対してSOAPリクエストを送信します。

それに対してサーバー側はその結果や情報をSOAPレスポンスとして返却します。


SOAPリクエストとは、特定の操作や情報の取得を要求するメッセージとなります。

このリクエストには、実行したい操作の名前や必要なパラメーターが含まれています。

一方で、SOAPレスポンスは、リクエストに対する結果や返却されるデータを含むメッセージとなっています。


このリクエストとレスポンスのやり取りを通じて、クライアント側とサーバー側で情報の交換ができるようになっています。

2.サーバー側とクライアント側の通信

SOAPの通信は、クライアント側とサーバー側で行われます。

クライアント側は、情報の取得や操作の実行を要求する立場であり、サーバー側はそれに応じて情報を提供したり、指定された操作を実行したりする立場となっています。


まずクライアント側がSOAPリクエストを生成し、それをサーバー側に送信します。

サーバー側はこのリクエストを受け取り、必要な処理を行った後、結果をSOAPレスポンスとしてクライアント側に返却します。

このように、クライアント側とサーバー側はSOAPを介して効率的に情報を交換することができます。

4. SOAP通信と他通信の比較


SOAP通信と比較されるのはREST通信になります。

それぞれ特徴がありメリット・デメリットが存在しています。

SOAP通信とREST通信を比較したものが以下になります。

1.SOAP通信

プロトコルとしての厳格な仕様を持つため、セキュリティやトランザクションのサポートが強化されています。

しかし、その複雑さから実装や処理に時間がかかることがあります。

2.REST通信

RESTは、シンプルで軽量なアーキテクチャスタイルを持ち、ウェブの原則に基づいて設計されています。

そのため、実装が容易で、多くの場合は高速なレスポンスを提供します。

3.比較した結果

SOAPはセキュリティやトランザクションが重要な場面での利用が適しているのに対し、RESTはシンプルなウェブサービスや高速なレスポンスが求められる場面での利用が適していると考えられます。

5. SOAPと他プロトコルの比較


SOAPは、ウェブサービス間の情報交換を行うプロトコルとして設計されています。

そのため、他のプロトコルと比較して、以下のような特徴があります。


 1. 標準化:
 SOAPは、業界標準として確立されており、異なるシステムやプラットフォーム間でも互換性を持って動作します。

 2. セキュリティ:
 SOAPは、メッセージのセキュリティを確保するための拡張機能を持っており、安全な通信が可能です。

 3. 柔軟性:
 SOAPは、XMLベースのメッセージングを使用しているため、データの構造や形式に柔軟性があります。


これらの特徴を持つSOAPは、特定のニーズや要件を持つウェブサービスの実装に適しています。

SOAPとHTTPの主な相違点といえば、一般的には以下の4つがあります。

1.プロトコルの種類

 ・SOAP:
 Webサービス間の通信に使用されるプロトコルです。

 ・HTTP:
 インターネット上で一般的に使用されるプロトコルで、Webページの要素の取得やWebサービスの呼び出しに使用されます。

2.データ形式

 ・SOAP:
 XML形式でデータを交換します。SOAPメッセージはXMLベースのデータ構造を使用しています。

 ・HTTP:
 テキストベースのプロトコルであり、データ形式は制約されておらず、一般的にHTMLやJSON、XMLなどが使用されます。

3.メッセージ構造

 ・SOAP:
 メッセージはヘッダーとボディの2つの主要なセクションに分かれています。ヘッダーには追加情報や認証情報などが含まれます。

 ・HTTP:
 リクエストとレスポンスの形式を持っています。リクエストにはURL、HTTPメソッド、ヘッダーなどが含まれ、レスポンスにはステータスコードやデータなどが含まれます。

4.用途と拡張性

 ・SOAP:
 企業間のシステム間連携やビジネスプロセスの自動化など、複雑なWebサービスの通信に使用されます。SOAPは豊富なセキュリティやトランザクション管理の機能を提供し、相互運用性を重視します。

 ・HTTP:
 Webページの要素の取得やWebサービスの呼び出しなど、シンプルなデータの送受信に使用されます。HTTPは軽量で拡張性があり、主にリソースの取得や状態の管理に焦点を当てています。

6. まとめ


今に至るまでSOAPは耳にしたことはなく、HTTPというプロトコルを主流に意識せずとも使ってきました。

SOAP通信が最初に提唱されたころは頭文字となったSimple Object Access Protocolの通りシンプルな構成だったが、現在ではそのシンプル性は失われ、複雑化されてきたのが調査して分かりました。

プロトコルのHTTP、通信のREST、他と比べるとやはり一長一短があるため、実際にどっちを採用し導入するかは検討が必要になると考えます。


この記事を読んだ方が少しでもSOAPについて理解できれば幸いです。