
Ubuntuについて知ろう
公開日: 2025/4/9
Ubuntuを皆さんご存じでしょうか。
Ubuntuとはなにか、コマンドはどういったものがあるのかを調査してまとめました。
1. Ubuntuとは

由来としては南アフリカのズールー語の言葉で「他社への思いやり」を意味するウブントゥからきています。
2004年10月20日にDebian GNU/Linuxから派生したOSとなります。
Ubuntuは使いやすさを重視しており、無料で利用できるLinux系のOSです。
日本語にも対応しており、GUIでのマウス操作ができて非常に使いやすい特徴を持っております。
また、インストール後すぐに使えるという点も特徴であり強みだと考えます。
1.Ubuntuのメリット
・日本語が対応している・GUI操作ができる
・定期的にアップデートされている
・多くのプログラミング言語に対応しており、開発がやりやすい
・カスタマイズの幅が広い
・安全性が高い
・サーバとしても活用できる
2.Ubuntuのデメリット
・起動・動作が重い・環境構築が少し難しい
・対応していないソフトが多い
2. UbuntuとCentOSの違い

UbuntuもCentOSも同じLinuxの一種だが違いはあります。
1.掲げているスローガン
・CentOSは、コミュニティによるエンタープライズ級のOS・Ubuntuは、誰にでも使いやすい最新かつ安定したOS
2.開発元とサポート
・CentOSは、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)のクローンであり、企業向けの安定性とサポートを提供します。CentOSプロジェクトは、コミュニティによってサポートされており、無料で利用できます。
・UbuntuはCanonical Ltd.によって開発され、デスクトップやクラウドコンピューティングなどの幅広い用途に適しています。
Ubuntuは、コミュニティサポートのほか、商用サポートも提供しています。
3.パッケージ管理システム
・CentOSは、yum(Yellowdog Updater Modified)または dnf(Dandified Yum)と呼ばれるパッケージ管理システムを使用します。・Ubuntuは、APT(Advanced Package Tool)を使用します。
4.リリースサイクル
・CentOSは、RHEL の再構築であり、比較的安定したリリースサイクルを持っています。定期的にセキュリティアップデートやパッチが提供されますが、新機能はあまり頻繁には追加されません。
・Ubuntuは、定期的なリリース(通常6ヶ月ごと)とLTS(Long Term Support)版があります。
LTS版は、5年間のセキュリティアップデートとパッチが提供されます。
5.ファイルシステム
・CentOSでは、デフォルトのファイルシステムとしてXFS(Extents File System:UNIX系で用いられるファイルシステムの一つ。大容量のストレージを取り扱うことができ、管理領域の一貫性を維持するジャーナリング機能を持つ。)やExt4(Fourth Extended File System:UNIX系で用いられるファイルシステムの一つ。
Extシリーズのファイルシステムで、Ext3の後継として2008年に公開された。)が使用されます。
・Ubuntuでは、Ext4がデフォルトのファイルシステムですが、ZFS(Zettabyte File System:主にオラクルのSolaris上で実装されている128ビット・アドレッシングを特徴とするファイルシステム。
※今は当てはまらない名前)もサポートされています。
6.ユーザーインターフェース
・CentOSは、通常、GUIを使用せずにコマンドラインベースで操作されます。・Ubuntuには、デスクトップ版(GUI)とサーバー版(CLI)があります。
デフォルトでは、デスクトップ版が提供されますが、サーバー版も利用できます。
3. よく使用するコマンド

コマンド:説明
sudo:一般ユーザーに対してコマンド実行の単位でroot権限を与える仕組みです。
ls -al:ファイルやディレクトリの情報を表示します。
ps -al:端末操作のプロセスを表示します。
ps -xl:実行しているプロセスを表示します。
grep -i:文字列で検索をします。『-i』で検索条件に大文字と小文字の区別をなくします。
find xxx -name "search":xxxディレクトリをsearchのファイル名(ワイルドカードあり)で探します。
apt-get:パッケージを取得してインストール、アップデートします。
which:コマンドを探します。※DOSの「where」コマンド
cp:ファイルやディレクトリをコピーします。
mv:ファイルやディレクトリの移動・名前の変更をします。
rm ファイル名:ファイルを削除します。
rm -r ディレクトリ名:ディレクトリを再帰的に削除します。
ifconfig:ネットワーク・インタフェースの参照・設定・起動・停止をします。
ifconfig -a:すべてのインタフェースの情報を表示します。
sysv-rc-conf:サービスを確認します。
sysv-rc-conf -list:サービスの一覧を表示します。
tar xzvf :ファイルを展開します。
/etc/init.d/xxx status:xxxサービスの状態を表示します。
service xxx status:xxxサービスの状態を表示します。
systemctl status xxx.service:xxxサービスの状態を表示します。Ubuntu15からsystemdが採用されていま
す。
dmesg:システム起動時のメッセージを表示します。
curl:HTTPアクセスをしてコンテンツを取得します。
find /dir -type d -exec chmod 755 {} +:「/dir」ディレクトリに含まれる全てのディレクトリのパーミッ
ションを775に設定します。
find /dir -type f -exec chmod 644 {} +:「/dir」ディレクトリに含まれる全てのファイルのパーミッションを664に設定します。
tar.gz:圧縮の場合は tar -zcvf xxxx.tar.gz directory
解凍の場合は tar -zxvf xxxx.tar.gz
zip:圧縮の場合は zip -r xxxx.zip directory
解凍の場合は unzip xxxx.zip
ln -s path linkName:ディレクトリ(path)のシンボリックリンクを作成します。
ln -s file linkName:ファイル(file)のシンボリックリンクを作成します。
1.systemdコマンド
コマンド:説明start:サービスを開始します。
stop:サービスを終了します。
restart:サービスを再起動します。
reload:サービスの設定を再度読み込みます。
status:サービスの状況を表示します。
enable:サービスが自動的に起動するようにします。
disable :サービスが自動的に起動しないようにします。
list-unit-files:すべてのUnitを表示します。
4. 便利なオプション

1.mv コマンドの「-i」オプション
ファイルやディレクトリを移動する際、同じ名前が存在している場合、有無を言わさず上書きしてしまいます。間違えて上書きしてしまうのを防ぐオプションが「-i」になります。
「-i」オプションを付け足し、同じ名前のファイルやディレクトリがあった場合、確認メッセージが表示されます。
2.ls コマンドの「-1」オプション
lsコマンドはファイルやディレクトリに関する情報を表示するためのコマンドになります。「-l」オプションを付け足すとファイルのパーミションや所有者、ファイルの作成日時などの詳細な情報を表示します。
この際に詳細情報が必要ない場面があるかもしれないです。
そういった際に「-1」オプションを付け足すことでファイル名のみ表示させることができます。
3.grep コマンドの「-v」オプション
grepは一致した行を表示してくれるコマンドになります。「-v」オプションを付け足すことで、指定した検索文字列やパターンと「一致しない」行を表示することができます。
5. まとめ
コマンド自体は数が多いが、すべて覚えておくのは難しいと感じました。
よく使用するコマンドだけでも覚えて使用できるようになれば困ることは少ないのではないかと考えます。
この記事を読んだ方が少しでもUbuntuについて理解していただけたら幸いです。