【初心者向け】CCNA基礎 14章
こちらでは、CCNAの資格取得へ向けた情報を記載いたします。
1. Ciscoルータのアクセスについて
Cisco製のルータの設定を行うには、まずは機器に直接アクセスする必要があります。
この様な場合は、「コンソール接続」「VTY接続」「AUX接続」の3つの接続方法でアクセスすることが可能です。
また、ルータへアクセスするには、上記の「コンソール接続」「VTY接続」「AUX接続」のいずれかで可能ですが、基本的には「AUX接続」については使用することはありません。
残りの「コンソール接続」「VTY接続」については、ルータにパスワード設定がされている必要があります。
そのため、購入直後や初期化時のルータへアクセスする場合は、コンソール接続を利用して設定を行うのが一般的です。
上記の様な方法でルータに接続することは可能ですが、機器自体の操作については、「ターミナルエミュレータ」というソフトを、PCにインストールしてから、操作を行う必要があります。
1-1. コンソール接続
「コンソール接続」とは、CiscoルータのConsoleポートとPCを、コンソールケーブルで接続してアクセスする方法です。
ちなみにこの「Consoleポート」とは、ルータやネットワークスイッチが備える、通信ポートの一種を指しています。
ルータにIPアドレスが設定されている場合は、ネットワークを介することで物理的にはなれた場所からアクセスが可能になります。
しかし、購入直後のルーターの場合はIPアドレスやパスワード設定が行われていないため、コンソールケーブル(もしくはロールオーバーケーブル)を使用して直接接続することで、設定などを行うことが可能になります。
このことから、「コンソール接続」と呼ばれており、ルータに初期設定を行う際にもまた、コンソール接続が必須となっています。
この「コンソールケーブル」は、接続するPC側のコネクタが「DB-9」の形で、ルータやスイッチに差し込む側のコネクタが「RJ-45」の形にそれぞれなっています。
実際に接続する際は、ルータの「CONSOLE」と記載がされているConsoleポートに差し込みます。
また、近年のPCは「DB-9」コネクタに対応するCOMポートを備えていない場合が多く、その際にはUSB変換ケーブルを利用することで、PCのUSBポートとCiscoデバイスとConsoleポートを、それぞれ接続することが可能になります。
1-2. VTY接続
「VTY接続」とは、物理的に離れたところからネットワークを通じて、TELNETかSSHで接続してアクセスする方法です。
先程のコンソール接続を行う場合、ルータとPCは直接接続するため、互いの機器が近くに置いてある必要があります。
そのため、実際の距離的に遠く離れている機器を繋ぐ際には、この「VTY接続」を行うことで可能になります。
これは、遠隔操作用のプロトコルを使用して機器にリモート接続を行うことで、設定やその状態の確認を行うことが可能になるからです。
更に掘り下げると、ルータのVTYという仮想端末回線にTELNETやSSHなどのプロトコルを使用して接続するというのが、まさにこの接続方法だということになります。
1-3. AUX接続
「AUX接続」とは、CiscoルータのAUXポート(補助ポート)とモデムを接続し、電話回線を経由して接続してアクセスする方法です。
また、コネクタの形状が「RJ-45」となっており、LANケーブルのコネクタと同じなので、間違えて接続しない様に注意が必要です。
2. TELNETによる接続について
TELNETは実際の距離的に離れた場所にある機器に接続することで、リモートで操作を可能にするプロトコルを指しています。
TELNETでは、入力した情報が暗号化されず、そのままの状態でリモート接続先に送信されてしまうため、通信を盗聴されてしまうと、パスワードなどの重要な情報が漏洩する危険性があります。
この接続方法のメリットは、その普及率と互換性にあり、多くのオペレーティングシステムやネットワーク機器はTELNETをサポートしています。
そのため、簡単にリモートアクセスが出来て、設定自体もシンプルになっているので、初心者でも比較的簡単に利用することが可能なものとなっています。
3. SSHによる接続について
SSHは「Secure Shell」の略称となっており、先程のTELNETと同様に遠隔操作のためのプロトコルではあるものの、TELNETとは真逆で、入力した情報を暗号化してから送信するため、通信を盗聴されてしまっても、情報が漏洩する危険性は低いものとなっています。
そのため、距離感だけでなく、セキュリティ面での意識をする場合も、この接続方法が利用されることがあります。
また、この方法はパスワードの情報が漏れてしまうと、折角のセキュリティ性が損なわれてしまうという面も持ち合わせています。
4. ターミナルエミュレータとは
ターミナルエミュレータとは、別名「ターミナルソフト」「端末エミュレータ」とも呼ばれており、サーバやネットワーク機器をPC上で仮想的に操作を可能にするソフトウェアを指しています。
また、このソフトは端末としても動くソフトウェアになっており、代表的なものとしては、Windows環境では「Tera Term」や「PuTTY」などが挙げられ、中には「RLogin」などのフリーソフトウェアやオープンソースソフトウェアも存在しています。
このターミナルエミュレーターには、2019年にMicrosoft社自身でWIndows10向けに提供された「Windows Terminal」というものもあり、macOSでは、標準内蔵されている「ターミナル」を利用することが多い、という背景もあります。
今回の様なCisco機器への接続でもまた、このターミナルエミュレーターを使用します。
使い方としては、コマンド入力を行うことで、コンピューターからの出力を表示する様な流れとなっています。
5. まとめ
お疲れ様でした。 ここまで読んでいただきありがとうございます。
今回登場したケーブルやポートについては、何かの拍子で実際に目にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また、普段はセキュリティソフトなどが頭に浮かぶと思いますが、この様な接続方法一つ一つで更にセキュリティの意識を持てるのは凄いですよね。
次回は、Ciscoルータの操作についてまとめていきます。