マークアップ言語でなにができる?その種類と活用法を紹介!
マークアップ言語は、プログラミング言語とは異なり、命令や計算を行うことはできませんが、文書の意味やレイアウトを定義することができます。
この記事では、マークアップ言語の特徴やできること、プログラミング言語との違いなどを紹介しながら、マークアップ言語の種類や用途についても説明していきます。
1. マークアップ言語とは
マークアップ言語は、文書の中にタグや属性と呼ばれる記号を埋め込むことで、文書の一部分に対して意味や役割を付与することができます。
例えば、以下のようなHTMLのコードは、見出しや段落、リストなどの文書の要素を定義しています。
▼サンプルコード
<h1>マークアップ言語とは</h1>
<p>マークアップ言語とは、文書の構造や見た目を表現するための言語のことです。</p>
<ul>
<li>HTML</li>
<li>XML</li>
<li>Markdown</li>
</ul>
▲サンプルコード1-1. マークアップ言語の特徴
マークアップ言語の特徴は以下のようなものが挙げられます。
・文書の一部分に意味や役割を付与することができる
・Webサイトやアプリ制作に使われている
・SEO対策として重要視されている
・プログラミング言語のような動的な計算はしない
・異なるデバイスやブラウザで互換性を持っている
1-2. マークアップ言語で出来ること
マークアップ言語で出来ることは、Webページの作成、データの交換、文書の整形などがあります。
・Webページの作成
HTMLやCSSなどのマークアップ言語を使って、Webページの内容やデザインを作成できます。
・データの交換
XMLやJSONなどのマークアップ言語を使って、データの形式や構造を定義して、異なるシステムやプラットフォーム間でデータを交換できます。
・文書の整形
MarkdownやLaTeXなどのマークアップ言語を使って、文書の書式やレイアウトを簡単に整えて、PDFやHTMLなどの形式に変換できます。
1-3. プログラミング言語との違い
マークアップ言語とプログラミング言語との違いは、主に以下の3つです。
1.制御の違い
プログラミング言語は、命令や計算を行って、プログラムの動作を制御することができますが、マークアップ言語は、文書の構造や見た目を表現することに留まります。
2.コーディングの違い
プログラミング言語は、変数や関数と呼ばれる記号を使ってデータや処理を抽象化することができますが、マークアップ言語は、タグや属性と呼ばれる記号を使って文書の一部分に意味や役割を付与することができます。
3.開発手法の違い
プログラミング言語は、コンパイラやインタプリタと呼ばれるツールを使って、コンピュータが理解できるバイナリコードに変換する必要がありますが、マークアップ言語は、プレーンテキストで書くことができます。
2. マークアップ言語の種類
マークアップ言語には、さまざまな種類がありますが、代表的なものを以下に紹介します。
1.HTML(HyperText Markup Language)
Webページの内容や構造を表現するためのマークアップ言語で、WebブラウザがHTMLのコードを解釈して、Webページとして表示します。
2.CSS(Cascading Style Sheets)
Webページの見た目やデザインを表現するためのマークアップ言語です。
HTMLと組み合わせて使うことで、Webページの色やフォント、レイアウトなどを調整できます。
3.XML(Extensible Markup Language)
データの形式や構造を表現するためのマークアップ言語です。
XMLは、タグや属性を自由に定義できるため、様々な用途や分野に応用できます。
例えば、RSSやSVGなどは、XMLをベースにしたマークアップ言語です。
4.JSON(JavaScript Object Notation)
データの形式や構造を表現するためのマークアップ言語です。
JSONは、JavaScriptのオブジェクトの表記法を利用しており、XMLよりもシンプルで軽量です。
WebサービスやAPIなどで、データの交換によく使われます。
5.Markdown
文書の書式やレイアウトを表現するためのマークアップ言語です。
Markdownは、シンプルで読みやすい記法で、文書の見出しやリスト、リンクなどを定義できます。
Markdownは、HTMLやPDFなどの形式に変換できるため、Webサイトやドキュメントなどの作成に便利です。
6.LaTeX
数学や科学の文書の書式やレイアウトを表現するためのマークアップ言語です。
LaTeXは、数式や図表、参考文献などの複雑な要素を簡単に整えて、高品質な文書を作成できます。
LaTeXは、学術論文やレポートなどの作成によく使われます。
3. マークアップ言語の将来性
マークアップ言語の将来性は、AIや自動化ツールの発展によって変化する可能性があります。
一部のマークアップ言語の業務は、AIや自動化ツールによって置き換えられるかもしれません。
例えば、HTMLやCSSのコーディングは、デザインツールやCMSなどのツールによって自動生成もできるでしょう。
しかし、AIや自動化ツールは、ユーザビリティやSEOなどの観点から最適なマークアップを行うことは難しいと考えられます。
そのため、マークアップ言語の仕事そのものがなくなる可能性は低いでしょう。
ただし、マークアップ言語のスキルだけでは不十分になる可能性があります。
マークアップ言語のスキルに加えて、JavaScriptやCMSなどのスキルを習得して、フロントエンドエンジニアやWebディレクターなどのキャリアアップを目指すことが重要です。
4. まとめ
マークアップ言語とは、文書の構造や見た目を表現するための言語のことで、タグや属性と呼ばれる記号を使って文書の一部分に意味や役割を付与することができます。
プログラミング言語とは異なり、命令や計算を行うことはできませんが、Webページの作成やデータの交換、文書の整形など文書の意味やレイアウトを定義できる点が大きな特徴です。
WebマーケティングやCMSの進化と共に、マークアップ言語の重要性は増しており、今後これらの技術を学ぶことは、エンジニアやデザイナーとして多くのシーンで役立つでしょう。