【入門】ネットワーク基礎知識まとめ!

公開日: 2023/8/11

現代において、スマートフォンやパソコンなどの通信機器は必要不可欠なものとなっています。

あなたがスマートフォンやパソコンを使う時、主にどのような機能を使っていますか?

…恐らくは、Webサイトの閲覧、SNS、オンラインゲームなどが多いでしょう。


これらの機能は、通信機器同士が繋がっているために実現しており、この繋がりをネットワークと呼びます。

今回はそんなネットワークについて、ネットワークとは何かから簡単な仕組みまで解説していきます。

1. ネットワークとは?


ネットワークとは通信機器を繋ぐ仕組みのことで、世の中の通信機器のほとんどはネットワークにより繋がっています。

ネットワークにより通信機器同士が繋がっていることで通信が可能になり、SNSやオンラインゲームなどを利用できています。


また、世界中の通信機器を繋いでいるネットワークのことをインターネットと呼び、インターネットにより日本全国だけでなく、世界各国の通信機器が接続されています。

ネットワーク上にある通信機器には、スマートフォンやパソコンなど、データの入出力や通信を行う端末と呼ばれる機器と、ルータやスイッチなど、通信を制御するためのネットワーク機器があります。


ここまでで、通信機器がネットワークによって接続されていることで、通信が可能になっていることはご理解いただけたと思います。

では、実際どのような仕組みで通信が行われているのでしょうか?

次の章では、通信の仕組みについて簡単に説明します。

2. 通信の仕組み


ここでは、通信の仕組みについて、順番に説明していきます。

2-1. 通信とは

先ほどから通信という言葉を使っていましたが、そもそも通信とはデータのやり取りを行うことを指します。

通信機器はデータを送受信しやり取りをすることで、Webページの表示、音声通話や動画の再生など様々な機能を利用できるようになっています。


また、通信機器はLANケーブルで接続される有線接続や、WiFiで接続される無線接続により通信機器同士を接続することで、データのやり取りを可能としています。


しかし、通信機器は世界中にとても多くあるため、ただ通信機器同士を接続するだけでは、目的の通信機器と通信をすることはできません。

例えば、手紙を出したいと思っても、宛先を書かずに出してしまっては、届けたい相手には届かないですよね。


そこで、通信機器の宛先としてIPアドレス、MACアドレスと呼ばれるものを使います。

2-2. IPアドレス・MACアドレス

・IPアドレス

IPアドレスは通信機器の住所のようなもので、ネットワークに接続されているすべての端末と、一部のネットワーク機器にはIPアドレスが振られています。

また、IPアドレスを振る方法は、手動で通信機器に振る方法と、ネットワーク機器やサーバなどから自動で振る方法があります。


IPアドレスは、32桁の2進数を8桁ずつ、4つに区切って作られており、表記する時はそれぞれの8桁のかたまりを10進数表記に直し、.(ピリオド)で区切って表記します。

例:192.168.0.1(11000000.10101000.00000000.00000001)


また、IPアドレスはネットワークアドレスとホストアドレスと呼ばれる部分に分けて作られています。

ネットワークアドレスは端末の所属を表す部分で、2進数表記の左から何桁目までをネットワークアドレス部分とするかを、IPアドレスに付けて表記されます。

また、指定した桁以降の2進数はすべて0になります。


例:
「192.168.0.1」の24桁分をネットワークアドレスとする場合

「192.168.0.0/24(25桁目からは0)」がネットワークアドレス

ホストアドレスは個人を表す部分で、ネットワークアドレスで指定した桁数以降がホストアドレスになります。

例:
「192.168.0.1」の24桁分をネットワークアドレスとする場合

「00000001(.1)」部分がホストアドレス

・MACアドレス

MACアドレスは通信機器の固有名詞のようなもので、すべての通信機器が製造時に個別に振られます。

MACアドレスは12桁の16進数を2桁ずつ区切って表記され、前半の6桁はベンダを表しています。


IPアドレス・MACアドレスは、やり取りするデータ中に情報が埋め込まれており、ネットワーク機器が、埋め込まれた情報からデータの届け先を制御しています。

主にIPアドレスはルータ、MACアドレスはスイッチにより制御されているのですが、実際にどのように制御されているのでしょうか?

2-3. ルータ・スイッチ

・ルータ

ルータは主にIPアドレスによる通信を制御しており、この制御をルーティングと呼びます。

通信されるデータの中には、通信の宛先である宛先IPアドレスと差出人の送信元IPアドレスと呼ばれる情報が含まれています。

ルータはルーティングテーブルという地図のようなものを持っており、ルーティングテーブルと宛先IPアドレスの情報を突き合わせて、次の通信先へデータを転送します。


IPアドレスによる通信は別々のネットワーク間(「192.168.0.0/24」-「192.168.1.0/24」間の通信時など)で行われるため、ルータはネットワークとネットワークの間に設置されます。


また、ルーティングには静的ルーティングと動的ルーティングがあり、静的ルーティングはルータの設定時に地図を書いておく方法で、動的ルーティングはルータ同士でお互いのルート情報を交換し、ルータが自動的に地図を作成する方法です。

・スイッチ

スイッチは主にMACアドレスによる通信を制御しており、この制御をスイッチングと呼びます。

通信されるデータの中には、通信の宛先である宛先MACアドレスと差出人の送信元MACアドレスと呼ばれる情報が含まれています。

スイッチはMACアドレステーブルという宛先表のようなものを持っており、MACアドレステーブルと宛先MACアドレスの情報を突き合わせて、次の通信先へデータを転送します。


MACアドレスによる通信は同じネットワークの中(「192.168.0.1」-「192.168.0.2」間の通信時など)で行われるため、ルータと端末の間に設置されます。


スイッチにはスイッチング機能のみを持つL2スイッチと呼ばれるものと、ルーティング機能とスイッチング機能の両者を持つL3スイッチと呼ばれるものがあります。

L2、L3はレイヤと呼ばれるものを表しており、L2(レイヤ2)はMACアドレスによる通信(スイッチング)、L3(レイヤ3)はIPアドレスによる通信(ルーティング)を表します。

3. まとめ


ここまでネットワークについて説明してきましたがいかがでしたか?

ネットワークについてまとめると、

・ネットワークとは通信機器を繋ぐ仕組みのこと

・ネットワークにより機器が繋がっていることで通信ができている

・通信とは有線や無線で接続された通信機器同士でデータをやり取りすること

・IPアドレスやMACアドレスにより特定の宛先とデータのやり取りができる

・IPアドレスはルータ、MACアドレスはスイッチにて制御されている


でした。


ネットワークの仕組みは、今回説明した仕組み以外にも色々な仕組みが利用されています。

この記事ではネットワークの土台部分となる、IPアドレス・MACアドレスによる通信について説明してきましたので、この部分についてはしっかりと理解しておきましょう。

この記事を読んで、ネットワークについて少しでも理解を深めていただけていたら幸いです。