【初心者向け】PHPについて

公開日: 2025/7/30 更新日: 2025/7/7

プログラミング言語の代表として一度は耳にしたことのあるPHPですが、どのような特徴を持ち、どのような開発に使用されているのかをご存じでしょうか。

今回はPHPのメリット・デメリット、簡単な記述方法等を紹介していきます。

1. PHPとは


PHPは1996年4月から一般公開されているプログラミング言語であり、
正式名称はPHP:Hypertext Preprocessor で、主にWebアプリケーションや
Webサイト開発、動的コンテンツの作成に向いているプログラミング言語です。
※動的コンテンツとは、訪問時間、位置、デバイスなどのユーザー固有の要因に基づいて変化するものの事を言います。
例えば、よく目にするブログも動的コンテンツの一種であり、その大半がPHPにより構成されています。

PHPで作られている代表的なアプリケーションには、Facebook、Wordpress、Wikipediaと多岐にわたります。

中でもWordPressの需要は大きく、世界のトップ1000万サイトのうち、約3割がWordPressで動いているそうです。

2. PHPの特徴


PHPの特徴には

・プログラムの記述量が少なく、シンプル
・インタプリタ言語である
・需要の高さ
・豊富なフレームワーク

といった特徴があります。

1.プログラムの記述量が少なく、シンプル

こちらは文字通り、PHPはほかの言語に比べて記述が簡単であり、文字数が少なくなる傾向にあります。
別のプログラミング言語であるJavaと比較してみるとわかりやすく、例えばHello Worldと表示すると

■Javaの場合
public class Main{
 public static void main(String[] args){
  //Hello Wordを表示する
  System.outprintIn(“Hello Word”);
 }
}

と記述するのに対し、PHPの場合

 //Heloo Wordを表示する
 echo “Hello World”;
?>

と、比べてみても文字数が少なく、シンプルに作られていることが分かります。

2.インタプリタ言語である

インタプリタ言語とは、プログラムの実行前に変換作業が不要な言語のことを刺します。
通常、多くのプログラム言語ではソースコードを実際に実行する際、コンパイルという機械に読み取らせるための変換作業が必要になります。
しかし、PHPでは変換が不要で、リクエストの際、都度インタプリタの処理によって直接解釈・実行が行われるため、変更や追加を行った際に即時に変更を確認することができ、スムーズに開発を進めることができるという特徴があります。

PHPの他には、Python.Ruby等がインタプリタ言語に分類されています。

3.需要の高さ

冒頭でも紹介した通り、有名なサービスである「WordPress」にはPHPが使われており、これは世界でも大きなにニーズを誇っており、様々なサイトやサービスが間接的にWordPressに関わっているため、開発・保守共に需要があり、習得難易度も比較的低いからです。

4.豊富なフレームワーク

PHPでは豊富なフレームワークを利用することができ、学習こそ必要ですが、フレームワークを使用することによって

 ・生産効率のアップ
 ・セキュリティの向上
 ・品質の向上

など、多くの恩恵を得ることができます。代表的なものだと

 ・CakePHP
 ・Laravel
 ・Symfony
 ・FuelPHP
等が挙げられます。

フレームワーク毎に特徴もあるため、プロジェクトや作りたい物に合ったフレームワークを選択することで、より効率的に開発を進めることができます。

3. PHPのデメリット


上記でPHPのメリットとも捉えられる特徴を紹介しましたが、メリットだけではなくデメリットも存在し、

 ・セキュリティが脆弱
 ・エラーが発生しやすい
 ・Web開発以外ではあまり使用されていない

というものがあります。

1.セキュリティが脆弱

PHPはほかの言語と比べてセキュリティの弱さを指摘されることが多い傾向にあり、
制約がほかの言語に比べて少なく、自由にコーディングができる反面、
他の言語ではエラーが出るような不完全な書き方でも実行できてしまい、保守性を低下させる要因になるためです。

2.エラーが発生しやすい

セキュリティの脆弱の説明の際に制約が少ないという紹介をしましたが、他にも問題はあり、制約が少ないからこそ多人数で開発をする際にコーディング規約等を設けておかないと、他人とのコードのばらつきから保守性の低下のほかにエラーを生むリスクが高くなっています。

3.Web開発以外ではあまり使用されていない

PHPはWebアプリケーション開発に特化した言語のため、他のシステムの開発には不向きであるため、他方面の開発をする場合PHP以外の言語を習得する必要があります。

4. PHPの記述方法


1.文字列について

PHPは<?php ~~~~ ?>と書き、その間に命令を描く方法で記述されます。
上の項目で説明したように、「Hello World」と表示したい場合

<?php
 //Heloo Wordを表示する
 echo “Hello World”;
?>

と記述します。

「echo」とは、文字列を表示する命令で、文字列は「’」や「”」で囲む必要があります。
また、コードの最後には「;」を記述する必要があります。

2.計算について

PHPは文字の表示だけではなく、計算もすることができます。
例えば50 + 100の計算をしたい場合

<?php
 // 50+100の計算をする
 echo 50 + 100;
?>

3.変数について

PHPでは変数を指定することができます。
PHPでは「$変数名=値;」で様々な値を変数にすることができます。

例えばnameという変数に山田太郎と代入する場合、

<?php
 $name = ‘山田太郎’;
?>

と記述します。

ブラウザに表示するソースには
「$name さん こんにちは。」
と記述されていますがこの場合、実際には
「山田太郎さん、こんにちは」
と表示されます。

4.If else文

他のプログラミング言語同様、PHPにはIf else文が存在します。

<?php
$yamada = 177;
$satou = 168;
if ($yamada > $satou){
  echo “yamadaはsatouより大きい”;
  //結果  yamada は satouより大きい
} else{
  echo “satouはyamadaより大きい”;
  //結果 satou は yamadaより大きい
  }
?>

と、ある条件を元にもし〇〇なら~、そうでないなら~という処理を行うことができます。

5.HTMLに埋め込む

PHPはHTMLで記述したファイルの中に埋め込んで使うことができます。
HTMLとPHPのファイルを分けて記述するのではなく、同じファイルにまとめることができるため、便利になっています。

<!DOCTYPE html>
<html>
 <head>
   <meta charset=’utd-8’>
   <title>test</title>
 </head>
    <body>
      <h1><?php echo ‘タイトル’;?></h1>
      <?php
      $text=”文章文章文章”
      echo “<p>$text </p>”;
      ?>
    </body>
</html>

このように記述した場合、

タイトル
文章文章文章

と通常のHTMLと同じように出力されます。

5. まとめ

今回はプログラミング言語の一つであるPHPについて解説しました。
Wepアプリケーション開発やフロントエンド側の開発に大きく関わってくる言語なので
興味のある場合はHTML.CSS.JabaScript等も並行して学んでWebサイト構築を行いフロントの知識もつけると知見や業務の幅が大きく広がります。

今回紹介したサービスの中のWordPressというものにはPhpや上記で記述したHTML.CSSなどを用いてブログを作成できるので、興味のある方は勉強も兼ねて触ってみるのもよいのではないでしょうか。