【初心者向け】CCNA基礎 18章
こちらでは、CCNAの資格取得へ向けた情報を記載いたします。
1. SSHの設定について
Cisco機器へTELNETでアクセスする場合は、VTY接続の設定をするだけでログインすることが出来ます。
しかしながら、SSHでアクセスする場合には、以下の設定が必要となってきます。
1:ホスト名の設定
2:ドメイン名の設定
3:RSA暗号鍵の生成
4:ユーザーアカウントの作成
5:ローカル認証の設定
6:SSHの接続許可の設定
7:SSHのバージョンの設定
今回はそんな設定についてまとめていきます。
1-1. ホスト名の設定
ここで言うホスト名とは、「hostnameコマンド」で設定が出来るものを指しています。
このホスト名がデフォルトの「Router」のままだと、この後のRSA暗号鍵を生成出来ないので、必ずホスト名を変更しておく必要があります。
1-2. ドメイン名の設定
ドメイン名を設定するためには、グローバルコンフィギュレーションモードにて「(cinfig)#ip domain-name <設定したいドメイン名>」とコマンド入力することで設定が可能となっています。
ドメイン名は、通常ですと「○○.jp」などといった、それぞれ所属している組織のドメイン名を設定します。
先程のホスト名と、ドメイン名は、どちらも暗号鍵を生成するためには必要な部分となっています。
1-3. RSA暗号鍵の生成
RSA暗号鍵とは、公開鍵暗号化方式の1種である「RSA」で使用される鍵のことを指しています。
このRSAとは、発明者の「Ronald Rivest」「Adi Shamir」「Leonard Adleman」の頭文字をそれぞれとったものです。
RSA暗号鍵は、SSHの通信時に使用されるもので、SSHで使用するRSA暗号鍵を設定したい場合は、グローバルコンフィギュレーションモードにて「(config)#crypto key generate rsa」とコマンド入力することで設定可能になります。
またこれを、「crypoto key generata rsaコマンド」と呼びます。
1-4. ユーザーアカウントの作成
usernameコマンドで設定できるユーザ名とパスワードのセットを作成します。
これらはSSH接続の際にログイン部分で必要となってくるものです。
1-5. ローカル認証の設定
login localコマンドを設定して、作成したユーザアカウントを使用してログインの認証を行います。
SSH接続ではVTYパスワードを用いた方法ではログインすることが出来ないので、その場合は、ローカル認証を利用する必要があります。
1-6. SSHの接続許可の設定
SSHの接続許可についての設定をするためには、ラインコンフィギュレーションモードにて「(config-line)#transport input <プロトコル名>」とコマンド入力することで設定が可能です。
これを、「transport inputコマンド」と呼びます。
ここでsshを指定すると、SSH接続の場合でのみログインが可能となり、そのため、TELNET接続は拒否されてしまいます。
逆に、telnetを指定してあげると、TELNET接続のみが可能となり、SSH接続は拒否される状態となります。
もし両方を使いたい場合は、「all」と指定してあげることで双方とも接続が可能になります。
また、noneを指定してあげるとVTY接続そのものを禁止する状態となります。
そのため、この設定でよりセキュリティを強固にしたい場合は、ここでsshを指定してSSH接続のみ許可することが理想的です。
1-7. SSHのバージョンの設定
SSHのバージョンを設定するために、グローバルコンフィギュレーションモードにて「(config)#tip ssh version <指定したいバージョン>」とコマンド入力することで設定が可能です。
このバージョンには「1」か「2」を選ぶことが可能ですが、現在ではバージョン1の脆弱性が発見されているので、通常ではバージョン2を利用することが推奨されています。
また、1を指定するとバージョン1と2の両方からの接続を許可する状態となります。
逆に2を指定すると、バージョン2からの接続のみを許可する状態となるため、やはりセキュリティを強固にするには「2」を指定することをおすすめします。
ちなみに、デフォルトだと双方のバージョンでの接続を許可している状態になっています。
2. IPアドレスの設定について
続いて、IPアドレスの設定についてもご紹介いたします。
IPアドレスの設定については
1:設定対象インターフェイスのインターフェイスコンフィギュレーションモードに移行
2:IPアドレスの設定
3:インターフェイスを有効化
以上の3ステップで設定を行っていきます。
まず1の部分ですが、IPアドレスを設定する際には、設定しようとしているインターフェイスのインターフェイスコンフィギュレーションモードへ移行する必要があります。
また、インターフェイスコンフィギュレーションモードへ移行するためには、グローバルコンフィギュレーションモードにて「(cinfig)#interface <指定したいタイプ> <指定したいポート番号>」とコマンド入力することで設定が可能です。
なお、このコマンドを「interfaceコマンド」と呼びます。
次に2のIPアドレスの設定ですが、先程と同様に、インターフェイスコンフィギュレーションモードにて「(cinfig)#ip adress <IPアドレス> <サブネットマスク>」とコマンド入力することで設定が可能です。
また、このコマンドを「ip adressコマンド」と呼びます。
最後に3のインターフェイスを有効化する部分ですが、先程と同様に、インターフェイスコンフィギュレーションモードにて「(config-if)#no shutdown」とコマンド入力することで設定が可能です。
これを行うことで、デフォルトでは無効化されているルータのインターフェイスを有効化することが出来ます。
3. まとめ
お疲れ様でした。 ここまで読んでいただきありがとうございます。
今回は設定の手順やその内容など、段階を踏んで次々に設定していく流れとなっていたので、特に複雑なものでもなく、覚えやすい内容だったと思います。
また、各所でセキュリティの意識に関する部分が出てくることから、やはりこの分野を扱う上では、非常に重要な意識なのかなという印象を受けます。
その点を踏まえながら、今後も学習していっていただければと思います。