【初心者向け】CCNA基礎 4章
こちらでは、CCNAの資格取得へ向けた情報を記載いたします。
1. イーサネットLANについて
イーサネットは、LANの中でも最もよく利用されているプロトコルとなります。
OSI参照モデルではデータリンク層と物理層で。
TCP/IPモデルではリンク層でそれぞれ動作するものです。
基本的には「イーサネット=LAN」と呼ばれる程、繋がりの強いものとなっています。
2. LANケーブル
LANケーブルとは、インターネットに有線で接続する際に使用するケーブルのことです。
このケーブルは、環境や使用する機器に応じてさまざまな種類のケーブルを使用する必要があります。
また、有線で接続することで無線で接続するよりも通信の安定性があり、複雑な設定も不要となっています。
しかし、ケーブルが届く範囲内でしか作業ができないため、その場を離れてしまうとインターネットが利用できなくなるデメリットも挙げられます。
2-1. 同軸ケーブル
同軸ケーブルは、伝送用の銅線1本を絶縁体で囲んだケーブルです。
LAN以外にも、主にテレビのアンテナなどで使用されています。
また、無線通信にも使われるため、災害時などでも出番が増えるケーブルでもあります。
このケーブルを使用することで、高周波信号を効率よく送信できたり、外来電波やノイズの影響を最小限に抑えることができるなどのメリットが挙げられます。
一方で、後述する光ファイバーケーブルよりも速度が遅くなったり、テレビ放送と同じケーブルを共用するが故に安定性が低くなるデメリットも持ち合わせています。
2-2. ツイストペアケーブル
ツイストペアケーブルは、「より対線」とも呼ばれており、銅線を2本より合わせ、2本×4セットの合計8本(4対8線式)の線が芯となっているケーブルです。
また、伝送可能な距離(セグメント長)が決まっており、約100メートルを超えると減衰が始まり、送信したデータの欠損などが生じてしまう恐れがあります。
そのため、それ以上の距離を繋げる場合は、ハブなどを経由して送信する必要があります。
このケーブルには、シールドが付いている「STP(Shielded Twisted Pair)」とシールドが付いていない「UTP(Unshielded Twisted Pair)」があり、それぞれ用途によって使い分けがされています。
この2つの大きな違いは、ノイズに強いかどうかという部分で、ノイズを小さくする事で通信を安定させることができます。
「STP」は、シールドが付いていることでノイズに強い仕組みになっているものの、価格帯が高いことから、工場やオフィスなどの特殊環境で使用されています。
一方の「UTP」にはシールドが付いていませんがLANケーブル自体にノイズ対策が施されているため、一般家庭で使用する分にはUTPで問題ないのが現状です。
また、ツイストペアケーブルには品質によってカテゴリ分けがされており、カテゴリの数値が上がれば上がる程、高品質で高速の通信が可能になります。
そして、LANではこのカテゴリが3(cat3)以上のものしか使用できません。
2-3. 光ファイバーケーブル
光ファイバーケーブルは、PCからの電気信号を光信号へ変換して伝送するケーブルです。
これは、石英などで作られたコアという芯の部分をクラッドという金属で同心円状に覆った構造をしており、光信号を反射させて利用する仕組みとなっています。
そのため、電波で情報を送信していた同軸ケーブルやツイストペアケーブルとは違い、光ファイバーケーブルは、文字通り光を点滅させながら情報を送信するケーブルです。
電波ではなく、光信号でデータを送信することによってノイズが発生せずに、長距離・超高速データ通信が可能になるというメリットがあります。
しかし、素材が高い分、ケーブル自体の価格帯も高いというデメリットも挙げられます。
このケーブルには、シングルモードファイバ(SMF)とマルチモードファイバ(MMF)の2種類があります。
シングルモードファイバは、コアの直系が約9マイクロメートルと小さく1つ光信号(モード)で伝送する光ファイバケーブルを指します。
このケーブルは、高速かつ長距離伝達が可能ですが、その分コア部分が繊細なつくりをしているため、折れやすく取り扱いが難しい構造となっており、コストも高くなります。
一方のマルチモードファイバは、前者と真逆でコアの直系が約50マイクロメートルと大きく複数の光信号で伝送するケーブルとなっています。
このケーブルは比較的安価で導入が可能であり、コアの直系が大きい分、折り曲げに強い構造となっています。
そのため、精密な加工技術も不要となり光ファイバー同士やその機器との接続も容易で、楽に扱うことが可能です。
しかし、それぞれの光信号で到達までの時間差があるため、速度が遅く、距離も短距離向けとなっています。
3. ピンとピンの割り当てについて
LANケーブルの末端には、「コネクタ」という接続装置が付いています。
このコネクタには電極があり、その1つ1つを「ピン」と呼び、それぞれ番号が付いています。
また、先程登場した4対8線式のLANケーブルの場合は、1ピンから8ピンまでで構成されていて、このLANケーブルには、「ストレートケーブル」と「クロスケーブル」の2種類があり、ピンの並びにはそれぞれ違いがあります。
「ストレートケーブル」は、ケーブル内で8本の銅線がストレートに配線されているため
1ピンは1ピンどうし、2ピンは2ピンどどうしでそれぞれ繋がっており、ケーブルの両端のピンは同じ並びになっています。
このケーブルは、PCどうしを直接繋ぐことはできないので、ルーターやハブなどのネットワーク機器を間に挟むことで、データ通信を行えます。
主に、一般家庭などでこのケーブルが使用されています。
一方の「クロスケーブル」は、ケーブル内で8本の銅線の一部をクロスにして配線されているため、片方が1ピンでも、もう片方は3ピンだったりと、ケーブルの両端のピンは違う並びのものとなっています。
こちらは通信規格によって、それぞれのクロスの形状が変わってきます。
このケーブルだと、PCどうしを直接つなぐことが可能です。
また、直接接続することによって通信が安定しやすく、高速で大量のデータを移行する事が可能となります。
しかし、一般家庭ではその様な動作を行うことは少なく、現在はストレートケーブルのみでネットワークの構築がされることが多いため、このケーブルを見かけることは殆どなくなってしまいました。
4. まとめ
お疲れ様でした。 ここまで読んでいただきありがとうございます。
今回は身近にあるLANケーブルの話題が出ました。
皆さんもご自宅で何気なく利用されているものだとは思いますが、その中にはこんな仕組みが隠されていたとは驚きですよね。
また、今回の内容を受けて自宅の設備も改良出来る部分もあるかと思いますので、資格勉強のみならず、日常でも是非触れてみてください。
次回はイーサネットLANでのデータの送受信についてまとめていきます。